小説「渚にて」

東京電力第一原子力発電所から放射性物質が放出し、拡散する状況を捕らえた「スピーディー」の報道に、ある種の戦慄を感じたのは私だけではないでしょう。目には見えない放射能によって、原発から40キロ以上離れた飯舘村は全村避難に追いやられ、また関東地方にまでホットスポットができてしまったことは気まぐれな風の悪戯としかいいようがありません。私が住むいわき市の東部は原発から40キロくらい離れていますが3月11日から15日頃の風向きしだいでは悲惨な状況になっていたのではないかと思うと背筋が寒くなります。

放射能の恐怖が現実のものとなった今、私は学生時代に読んだSF小説「渚にて」を思い出します。映画化もされましたので、私と同世代の方は見た人も多いでしょう。大筋は次のような内容です。

舞台はオーストラリアのメルボルンで、「スコーピオン号」という原子力潜水艦がなしには語れないのですが、今回はおいておきます。心に残るのは、迫り来る放射能の恐怖に対峙する人間模様です。

第3次世界大戦が起こり、大量の核兵器が使われ先ず北半球では人類は死滅してしまいます。しかし、南半球には赤道気流の影響でダイレクトには拡散せず、静々と死の灰は押し寄せてきます。そして、残り5ヶ月
となったメルボルン市民の様々な姿が語られます。

生きて見ることは決してないだろう花の球根の植えつけに汗を流す夫婦の姿、美味しい酒を飲みつくさずには死にきれないとせっせとワインをあおるドリンカー、趣味のカーレースに明け暮れる人など、限界状況の人間の姿を深刻さだけを前面に出さずに表現しているのが印象的です。

さて、私の近くにある国道6号線の道路標識は通過すること出来ない仙台・南相馬までの距離が表示されています。なにか、「放射能がここまで来ていますよ」と来ることを拒む標識に見えてきて「渚にて」の心境になってしまいます。いわき市はアクアマリンふくしま、スパリゾートハワイアンズのオープンなど活気を取り戻している観もありますが、「原発シンドローム」を払拭できないでいることも事実なのです。

<到達することの出来ない標識>
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