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拘りの最小4WD 

約10年、6万キロほど乗った三菱自動車のパジェロミニを手放しスズキジムニーに乗り換えた。以前もジムニーを4台ほど乗ったことがあるので元に戻ったということになるのだが、20年ぶりに乗ってみてその変容と進化に驚いている。

(小粒だがピリリと辛いジムニー)
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私の四輪駆動車の遍歴をたどると結構長い。30代半ばのころ、近所の中古車屋でホロ付きの赤いスズキジムニーを見つけたのが始まりである。子供が小さかったころで、その当時は乗り入れのできた砂浜を四駆で軽快に走ったものであった。

(お世話になったパジェロミニ)
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(頑張った10年間 65660キロ走行)
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その後、四輪駆動熱は妻に伝染してしまった。ジムニーを4台、パジェロのディーゼル車、フォレスター、パジェロミニ、そして今回の新型ジムニーと乗り継いだ。全てこれらの持ち主は妻である。私は時にお借りしワイルド感を楽しんでいるのである。なぜ四駆でなければならないのか、そのような必然性は何もない。言わばとり付かれたということだろう。

(頑丈なジムニーの梯子型フレーム)
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ところで新型ジムニーであるが、頑丈な梯子型フレームにサスペンションを取り付ける本格4WDの伝統は勿論継承し進化している。軽自動車なのに何故ここまで拘るのか。雪も降らないいわき市でこの機能を発揮することはたぶんないだろう。なのに、注文して1年3カ月待ちやっと手に入れたのだ。

(堅牢さを誇る下部構造)
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車体の下に潜って梯子型フレームを確かめてみる。見事だ。この実力をどこで発揮すればよいのか。悪路を走るしかないのだが、持ち主に言ったら汚れるから止めて、と言うに決まっている。この冬に奥会津にでも行って雪道に挑むのを楽しみにしている。

(梯子型フレームに取り付けた前輪のサスペンション)
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会津本郷 富三窯

会津本郷町の富三窯を訪ね、故四代目佐竹富三(本名幹夫氏)のご子息の伸也氏と敦夫氏兄弟と歓談した。話題は先代の話となった。五代目を継いでいるのは弟の敦夫氏である。先代は「椿の富三」が通り名で、椿の赤の表現が繊細で愛好家に親しまれていた。

(四代目富三、佐竹幹夫氏の遺影と遺作 浦霞「白鳥」の酒器)
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(五代目富三を継いだ敦夫氏)
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富三窯は、東北地方唯一の磁器の産地としての伝統技術を受け継ぐ、明治の時代から続く名窯である。先代富三氏の頃(約30年前)の思い出がある。カナダ人の友人が来て会津を案内した折、富三窯にお連れした。弁護士である彼は意外にも日本の焼き物に興味を持っていた。かなり高価な花椿のモチーフが施された器を記念にと購入したのだった。

(店内に展示されている五代目の作品)
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(花椿をモチーフした「椿の富三」)
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寡黙であった先代は2005年に亡くなった。夫の分まで話し好きだった奥さんも一昨年亡くなり、現在は兄弟で富三窯の伝統を継承している。花椿をモチーフにした染付の技法は弟の敦夫氏が、兄の伸也氏は花椿に拘ることなく幅広く活動し、日展での入選なども果たしている。

(愛用している 四代目作の杯)
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(ビールジョッキとして愛用している四代目作)
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(今回購入した五代目作のコーヒーカップ)
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我が家の富三コレクションは、妻が若いころ何かのお祝いに四代目富三の湯飲みを頂いたことに始まる。白磁に赤の花椿のモチーフに魅せられた。その後、窯元に足を運びコレクションが次第に増えていったのである。今回はちょっと雰囲気の違ったマグカップを購入した。食後のコーヒーの味が一際よくなったような気がする。

(引き戸の取っ手に設えた富三焼き)
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ポーランド紀行 旅の終わりに 2019年秋

日本とポーランドは国交樹立100周年になる。と言っても、一般的な日本人にとってポーランドはそれほどお馴染みの国ではない。「ポーランド紀行」の一回目にも書いたが、私がポーランドに行くと言っても友人の多くは素っ気なく、何か見るところがあるのと、それほど興味を示さないのだ。

(中世に迷い込んだような古城の佇まい)
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日本人の多くは、ポーランドにヨーロッパ中世の原風景が健在であることも、ヨーロッパ隋一の親日国であることも知ってはいない。ポーランドの都市の持つ中世的佇まいはポーランド紀行で紹介したが、なぜ親日国なのかについては触れなかった。それにはこんな歴史があるのだ。

(教会に掲げられた日の丸)
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実は、ショパンの楽曲の中でも「革命」はポーランドの悲哀の歴史を物語っている。日本との関係はこのころに始まった。第一次世界大戦末期、シベリア出兵に参加した日本はシベリアに孤立した数百名の孤児を救出した史実がある。ポーランド政府がこの恩返しとして、阪神淡路大震災の被災児童をワルシャワに招き日本に救われた当時の孤児4名とも対面させ励ましたというのである。

(クラクフの裏通り 奥に教会の尖塔が見える)
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(トルンの古城内の教会)
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もう一つは、ナチスに追われた数千名のユダヤ人にビザを発行したリトアニア臨時領事代理の杉原千畝である。杉原の任務はポーランド軍との協力関係を築くことにあったのだ。難民への対応は想定外であったのだが、人道上拒否できないと考えた杉原は、本省の訓令に反してビザを発行したのであった。

(お土産はボレスワヴィエツで作られたセラミック陶器)
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故人となった友人だが、生前3年間くらいワルシャワの大学で日本語を教えていた。彼は一時帰国した折にポーランドの魅力を語り、滞在中に来てみないかと私を誘ったのだったが、機を逸してしまった。その折に訪ねていれば、ポーランド理解が一層深まり新たな人間関係も構築できていたのではないかと思うと、残念でならない。

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ポーランド紀行 クラクフ 2019年 秋

中央市場広場に到着すると、突然頭上でラッパの音が鳴り響いた。広場に集まっている人たちの視線が尖塔に向けられる。音は聖マリア教会の尖塔の飾り窓に立つラッパ吹きが鳴らしているのだ。旧市街地全体に響き渡るので道に迷った観光客は音と塔を頼りに歩いて行けば市の中心地にたどり着くことができる。

(聖マリア教会の尖塔)
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ポーランドの各都市にある中央市場の中でもクラクフの市場は広々として風格がある。ルネサンス時代に活発な取引が行われていたという織物会館はお土産品売り場として賑わっている。ミルクの琥珀で作られたバイオリン型のピンブローチを購入し襟元に付けてみる。なんとなく中世の香りがする。

(中央市場 左は織物会館)
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(旧市内の観光は白い馬車に乗って)
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クラクフは14~16世紀にポーランド王国の首都だった都市である。第2次大戦時、ナチス・ドイツに占領されたが、爆撃は逃れ美しい街並みが残っている。古き伝統文化を残した佇まいは、戦災を免れた京都にどことなく似ている。

(ヴィスワ川の河畔に建つヴァヴェル城)
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(城内の広場)
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クラクフはチェコ共和国に近くポーランドの中では南に位置する都市である。ポーランドに来て一番の天気、小春日和と言ったところである。ヴィスワ川の河畔に建つヴァヴェル城は絵になる風景である。城内を散策するがここでも東洋人の姿は少ない。どこに行っても声高に話す隣国の観光客の姿も全く見ない。

(ワルシャワ行きの特急列車)
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クラクフからワルシャワへは鉄道を利用した。洒落たデザインの特急列車は清潔で乗り心地も申し分ない。車窓に広がる平原はヨーロッパの原風景を見るようで美しい。一時代前、ドイツ軍やソヴィエト軍の戦車が土埃を上げ抗争を繰り広げたであろう平原とはとても思えない平和そのものであった。


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ポーランド紀行 アウシュビッツ強制収容所 2019 秋

ナチスドイツによるポーランド侵攻は極めて悲惨な史実である。アウシュビッツ強制収容所を訪ねると、同じ人間に対して民族が違うと言うだけで、なぜこのような凄惨なことが出来たのかと、ある種の戦慄を覚える。

(強制収容所に入るゲート)
アウシュビッツ1

(当時のままの鉄条網)
アウシュビッツ2

ユダヤ人が強制収容所に連行されると、先ず強制労働に耐えられない弱者をガス室で処分した。健常者も強制労働で衰弱するのを待ってガス室に送り込んだのである。根本的なねらいはユダヤ民族を根こそぎ抹殺することにあったのだ。

(没収した靴の山)
アウシュビッツ3

(列車で到着したユダヤ人 展示写真)
アウシュビッツ4

施設の中には、殺害する前にはく奪した衣類や日常用具が山と積まれている部屋がある。その中には、小さな子供の靴や衣類も混じっているのだ。孫が履いている靴と同じくらいだと思った瞬間、涙がこみ上げてきた。晩秋の午後、収容所の見学コースを重い足取りで歩いた。

(レンガ造りの収容所)
アウシュビッツ5

映画「戦場のピアニスト」は第二次世界大戦のワルシャワを舞台にしている。音楽を愛するドイツ人将校は、捕虜となったユダヤ人ピアニストの素晴らしい演奏に傾倒し密かに食料を差し入れる、と言うような内容だ。戦場にあっても芸術や人間性をテーマにしているが、この強制収容所を見る限りにおいてはそのような高尚なものは微塵も感じ取れない。

(ビルケナウ強制収容所)
アウシュビッツ6

ユネスコの世界遺産委員会は、二度と同じ間違いが起こらないようにとの願いを込めてアウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所を世界遺産リストに登録したそうだ。施設の案内人が「このような悲惨な史実を忘れさせないためにも見学した方々に感謝したい」と述べていたのが心に残った。


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